お菓子でも、
羊羹でも
甘いものの量が同じであれば
カロリーは同じです。
しかし
血糖値の上昇率は大きく変わります。
糖質の精製度が高いほど
短時間で体にスッと吸収されるために
血糖値がバッとあがってしまうのです。
糖質の3つの種類
糖質はすべて4キロカロリーになりますが
血糖値の上がり具合は違います。
「砂糖」が最もなじみのある糖質です。
黄色い顔(グルコース)と
ピンクの顔(果糖)が
結合したものが砂糖です。
砂糖の甘さを「1」とすると
おっぱいの甘さは乳糖がメインとなり
砂糖の約半分程度です。
ビールの元、麦芽糖
や水飴の甘さ、
またトレハロースは砂糖に比べて
甘さが半分もないため、
単体でなめても
あまり甘く感じません。
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砂糖が一番血糖値をあげる理由
砂糖、乳糖、麦芽糖の中で
血糖値をぐっと上げるのは
「砂糖」です。
理由は
黄色の顔(グルコース)に
どれだけなりやすいかで
血糖値の上昇具合が変わってきます。
乳糖、麦芽糖、トレハロースは
黄色の顔1つずつに切断されるまでに
時間がかかるため、
血糖値の上昇は砂糖に比べて遅くなります。
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血糖値は行動に影響する
血糖値が高いと
ぴょんぴょんとした
落ち着きのない動きになります。
ものを落としたり、
身体をぶつけたりといった
不注意も多くなりがちです。
ハエでは
腸内細菌が
血糖値を部分的に調節しています。
「ハエ」もヒトと同じで
腸内細菌を持っています
通常5ー20種類と
人と比べて少ないという違いはあります。
このハエから
「腸内細菌」をきれいに除くと
どうなるでしょうか?
「ドウナンノ?」
腸内に全く細菌がいないハエは
ピョンピョンとした感じで
過活動をしめしました。
腸内細菌による行動への影響(ハエをつかった研究より)
Nature. 2018;563(7731):402-406.
doi: 10.1038/s41586-018-0634-9.
A gut microbial factor modulates
locomotor behaviour in Drosophila.
腸内細菌のいないハエに
腸内細菌を一種類づつ入れていくと
ある細菌をいれた時に
過剰な行動を抑制すると
いうことがわかりました。
乳酸菌の一種
「ラクトバチルス・ブレビス」です。
この行動が抑えられた
ネズミ腸内細菌層では
「糖」を分解する酵素が
産生されていたのです。
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血糖値を低くすると落ち着く
そこで
ラクトバチルス・ブレビスがもっている
糖を代謝する酵素を
補充してあげると
これだけで
無菌ハエの過活動が抑えられました。
つまり
血糖値が下がることで
過活動が抑えられたのです。
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糖質の分解が大切
ハエでは
腸内細菌のある種類がいると
血液中の糖質が分解されました。
一方、
腸内細菌がいないと
血糖値があがってしまい
交感神経が活性化されて
行動に影響を及ぼしていました。
同じことは
ヒトにおいても十分あると思います。
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子供が切れる原因
血糖値が急激に上がると
過活動になるのはハエだけではありません。
ヒトでも同じです。
特に子供は
感情の抑制が大人ほどは強くありません。
キレる。
いきなり突飛な行動をする。
暴れる。
こけて大けがをした。
血糖値が急激に上がった結果かもしれません。
これらの行動が見られたら
その前に
甘いものを摂っていなかったか
振り返ってみてください。
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糖質の種類のまとめとして
血糖値が急激に上がり、下がりすると
ヒトの行動は簡単にかわる
ヒトでも
腸内細菌が
交感神経系と密接に関わっていることがわかってきました。
つまり
糖質の種類の吸収率だけでなく、
腸内環境も食後の血糖値に影響するはずです。
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