アルツハイマー病をはじめ
認知症をおこす病態の一つとして
全身の新陳代謝が低下しています。
特に
脳の新陳代謝が落ちていることから
異常な物質もたまり始め
さらに
病態を悪化させています。
私たちのラボでは
以前から
脳の代謝を亢進させて
認知機能を高める研究を進めています。
そのために
天然の糖質である
トレハロースを利用しました。
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トレハロースと運動を組み合わせて
このトレハロースの現象は
世界中で試されて
様々な神経難病のモデルに生かされています。
しかし
以前の研究から
Trehalose intake induces chaperone molecules
along with autophagy
in a mouse model of Lewy body disease.
Biochem Biophys Res Commun. 2015;465(4):746-52.
doi: 10.1016/j.bbrc.2015.08.076.
トレハロース単独では
異常分子を減少させるほどの
威力がなかったために
今回はトレハロースに加えて
「運動」を併用しました。
より効果を示すことを期待して
約3年かけて大学院の方と一緒に検証しました。
本日
最終原稿を出版社に
送りました。
結果から言うと
運動+トレハロースで
脳の代謝は逆に落ちてしまいました。
がっくりです。
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糖質と運動が脳へ影響することはわかったが・・・
運動の種類は
トレッドミル
簡単にいうと
ウォーキングです。
しかし
今回の結果から
「運動」は脳の代謝を下げてしまうと
結論付けるのは早いと思います。
本来
運動は脳の代謝を亢進するもの
だと思っています。
運動の種類、時間、強度など
いろいろな条件によって
結果も変わってくると思っています。
ただ
この実験はマウスレベルなので
最適な運動の条件を求めたとしても
人に適応できないため
これ以上
トレハロースや運動の効果を
検証するつもりはありません。
では
どうやって認知症を改善
もしくは
進行をストップさせるのか?
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パーキンソン病関連モデルマウスを活かして
実は
2ヶ月前に
病態は異なるのですか
約4年かけて
別の認知症モデルマウスを作成し
論文として報告しました。
この病態モデルマウスの結果から
脳と腸の深い関係
がわかってきました。
さらに
慢性炎症の関与が出てきたのです。
最近の記事で
慢性炎症や腸関連の記事が多いのは
このためです。
自然と意識が
「腸」や「慢性炎症」に
むいており
記事になっています。
これから3ヶ月ほどで
「腸」「慢性炎症」を
キーワードとして
認知症治療の可能性を
探るために
研究を進めていきます。
みそしるが出ていれば
一押しお願いします。