最終更新日: 2021.06.26

希少糖で下痢をおこすわけ

希少糖とは
名前の通り
自然界にごくわずかしかない糖のことです。

りんごに含まれるソルビトールや
キノコに含まれるマンニトールなども
希少糖です。

キシリトール入りガムのラベルに
「食べ過ぎるとお腹が緩くなることがあります」と
かかれています。

希少糖が体に悪いから?

希少糖が合成だから下痢?

希少糖の1つ「ソルビトール」
は天然にも存在します。

リンゴ、イチゴなどの
果実に含まれています。

cherry

リンゴの蜜の部分は
ソルビトールでできています。

そのため、
「ソルビトールは安全」といわれています。

しかし
食品に添加されている
ソルビトールは合成です。

天然のソルビトールとは違います。
ただ、合成のソルビトールだから
下痢を起こすのではありません。

天然のソルビトールでも
下痢を起こす人はいます。

キノコには
マンニトールが含まれています。

マンニトールも天然の糖質ですが
製品に含まれるマンニトールは
合成です。
しかしこちらも合成だから
下痢を起こすわけではありません。
食べ過ぎると
下痢を起こすことがあります。

どうして下痢を起こすのでしょうか?



希少糖で下痢になる原因

希少糖はショ糖のように
さっと体に吸収されるわけではありません。

むしろ
希少糖は吸収されにくい
もしくは
全く吸収されません。
腸まで直接届きます。

だから血糖値を上げないという利点があります。

希少糖の中でも
特に糖アルコールと言われるグループは
水となじみやすいため
腸が水でチャプチャプ状態になってしまいます。
通常
便は大腸に行くほど
水分が抜けてくるのですが
糖アルコールが腸の中にあると
便から水分が抜けないために
柔らかい便になってしまいます。



希少糖で下痢にならない人

一方、
希少糖を食べても
便が柔らかくならない人もたくさんいます。

柔らかくなる人との違いは何でしょうか?
その謎の答えは
「腸内細菌」でした。

下痢にならない人には
腸に希少糖を分解する細菌が多くいるのです。

一方
希少糖で下痢になる人には
その細菌たちが住んでいない
もしくは
少ないために希少糖が分解できず
水でチャプチャプ状態になるのです。



希少糖を分解できる菌達

ネズミでもこのことが確認されました。
希少糖のうちの
糖アルコールによって下痢をしないマウスでは
Enterobacteriales目または
Clostridiales目の細菌が多くいました。

また糖アルコールを摂ると
腸内でこの細菌たちが増えることもわかりました。

これらの腸内細菌たちが
希少糖を分解していたのです。
分解して
身体に有益な
酢酸、酪酸などの短鎖脂肪酸を作り出していたのです。

希少糖が分解されれば
腸への影響はなくなるということです。



希少糖で下痢のまとめ

希少糖を食べ過ぎると
お腹が痛くなり
下痢になることがあります。

しかしならない人もいます。
その人たちの腸には
希少糖を分解できる細菌がすんでいるからです。

今日もありがとうございました。
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