最終更新日: 2021.06.20

春キャベツが甘いのはなぜ? [2つの役割]

春キャベツは普通のキャベツと違うの?
普通のキャベツとは冬場に登場する
あの硬いキャベツです。

一方、春キャベツとは
春先に出てくる柔らかいキャベツです。

春キャベツの甘さにはちゃんと理由があります

キャベツの種類もいろいろ

キャベツにはいくつか種類があります。
7つご紹介。

一般的によく見るキャベツは
冬キャベツと呼ばれ品種は寒玉キャベツ。

また春に出てくるキャベツは
「春キャベツ」、
別名は「新キャベツ」と言います。

その他、とんがったキャベツもあります
そのまま名前は「とんがりキャベツ」。
または「みさき甘藍」。

色が赤いキャベツもあります。
「レッドキャベツ」です。

大きさがとても大きい
「ジャンボキャベツ」というのもあり
北海道で主に生産されています。

1つで30キロほどの大きさにもなるそうです。
私はまだ見たことがありませんが
ロールキャベツには良さそうですね。

逆に小さいキャベツもあります。
「芽キャベツ」です。

その他チリチリになったキャベツもあります。
「ちりめんキャベツ」と呼ばれています。



春キャベツの成分は?

成分はキャベツの種類によって違いますが、
主な成分は同じです。
キャベツには「食物繊維」が豊富。
そして各種ビタミン。そして、糖質

特に春キャベツが甘いのは
「糖質」を含んでいるからです。

季節によって甘味成分を調べた結果があります。
参考文献は50年ほど前のものですが
キャベツの特性に違いはないはずです。

各種類を少なくとも15個はしらべています。
1月から12月収穫された
キャベツの甘味を計っています。

やはり
冬を経験する春キャベツは
糖質を多く含んでいます。



春キャベツの甘味の役割1

甘味の素、
「糖質」には大きく2つの役割があります。

1栄養として使う。

野菜に含まれる糖質は
酵素で切られることで
ショ糖(グルコース)にまで分解されます。
これは私たち人間でも栄養とする糖です。



キャベツの甘いの2つ目の役割

2 甘味が野菜の身体を守る

冬の厳しい時期に
野菜の細胞が凍ってしまうといけません。
糖質には細胞内の水分を
凍らせにくくする性質があります。
糖質をつくることで
キャベツの細胞が潰れてしまわないのです。



キャベツはいつから丸い?

気になったのでキャベツの起源を調べました。
紀元前600年ころに
ヨーロッパケルト人によって
キャベツの原型となる「ケール」が
栽培されていた記録があります。

もともとスペインに住んでいたイベリア人が
野生のケールを栽培しており、
地中海沿岸に侵入したケルト人が
そのケールの栽培を開始して、
ヨーロッパ全域に広がったと言われています。

いろいろな説ありますが、
現在普及している丸いキャベツは、
12世紀から13世紀
イタリアで品種改良されたものです。

フランス語ではキャベツのことを
シューといい、
シュークリームの「シュー」ですね。
キャベツのようなかたちをしているからです。



春キャベツは甘いのまとめ

やさしい甘味はオリゴ糖で、
徐々に春にかけて暖かくなると
小さい糖に分解して
キャベツ自身の栄養にします。
そのため、甘さも徐々に少なくなります。

寒さを乗り切る必要があるために
春キャベツは糖質を蓄えており、
私たちはそれを
美味しくいただいているのです。
感謝。

今日もありがとうございました。
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