日本では
なんの油が一番つかわれているでしょう?
種類で言うと一番多い油は
「菜種油」(キャノーラ油)。
次に「大豆油」と「パーム油」です。
特に
菜種油やパーム油は
会社や工場でよく使われています。
しかし
血管によい油は
α-リノレン酸ですが、
これらの油にはほとんど
含まれてません。
効率的にα-リノレン酸を取るなら
やっぱり
「エゴマ油」や「亜麻仁油」です。
エゴマ油を熱してみた
でもエゴマ油・亜麻仁油は熱してはだめでしょ?
どこのサイトにもダメって書いてあるけど、
ほんとでしょうか?
ということで
過去の文献にあたってみました。
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あった。
エゴマ (シソ) 油の加熱安定性と食品成分添加の影響
抗酸化剤無添加の精製エゴマ油を180℃で10時間加熱し, 経時的に油のAV, POV, CV, p-An. V, Toc量と脂肪酸量の変化を調べた。対照試験としてダイズ油についても同様に測定し, 両者の熱安定性を比較した。また, コットンボールを用いて加熱時のモデル食品成分添加の影響を調べた。
1) 180℃, 70分までの短時間加熱では, ダイズ油に比べてエゴマ油の劣化は若干進んでいたが, α-リノレン酸の残存率も90%以上であり, 栄養的にも食品衛生上も支障があるほどではなかった。
2) 180℃, 10時間加熱においては, 加熱時間が長くなるにつれ, ダイズ油に比べてエゴマ油の劣化が著しく, CVが50を越えるのがダイズ油が10時間後であるのに対し, エゴマ油は約5時間後であった。エゴマ油は着色も著しく, 10時間後にはAVは0.20と低かったが, CVは131.0, p-An. Vは242.4に達した。
3) コットンボールを用いて, エゴマ油とダイズ油の水添加加熱時の熱安定性を比較した結果, 1時間以内では, エゴマ油はダイズ油に比べAV, CV, p-An. V, POVともやや上昇したものの, 食品衛生上問題になるほど酸化は進まなかった。
4) エゴマ油の熱酸化は第二塩化鉄により促進された。グルコースや水の添加によっては若干酸化が進んだ。逆に, グリシン添加時はPOV, CV, p-An. Vの値が減少した。これは, アミノ酸自身の抗酸化性と, アミノカルボニル反応によって, 油中に生成されたカルボニル化合物が消費されたこと, さらに生成されたメラノイジンが抗酸化性を示したことなどが考えられた。
日本栄養・食糧学会誌 Vol. 51(1998) No. 6 より引用
エゴマ油と大豆油を180度で熱して
α―リノレン酸の量を計っています。
値だと
見にくいのでグラフにしました。
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エゴマ油は熱しても不飽和脂肪酸が残っている
結果として
エゴマ油を70分間 熱し続けても
αリノレン酸が
90%以上残っています。
もちろん大豆油もアルファーリノレン酸が
90%以上残っています。
ということは
家庭で揚げ物をする場合には
エゴマ油を使うこともできます。
でも
業務用で何時間も使う場合には
やはりエゴマ油はだめです。
酸化が進んでしまいます。
5時間熱すると
エゴマ油のアルファーリノレン酸量は
36.2%にまで減ってしまいました。
一方、
大豆油はまだ59.1%も残っていました。
ということで
Point
●熱する時間が一時間以内なら
エゴマ油も揚げ物にありです。
ただ、
価格を考えると、
たっぷりとエゴマ油をつかうのは気が引けるよね。。。
ということで炒め物や揚げ物など
積極的に使う方は
大豆油もおすすめです。
ただし
エゴマ油も大豆油も
なにごとも摂りすぎはよくありません。
一日小さじ
一杯程度がおすすめです。
わたしは
ここ一カ月、毎朝、
エゴマ油をみそ汁に入れて摂ってます。
自分の体で実験中。
また
感想を書きますね。
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