間葉系幹細胞 (以下幹細胞) は、
いってみれば
細胞の赤ちゃんです。
いろいろな細胞に
将来なれる可能性を秘めています。
実際に
幹細胞の培養条件を変えると
脂肪細胞、
軟骨細胞、
骨芽細胞、
筋細胞などに分化できます。
さらに
β膵島細胞、
肝細胞や神経細胞にも
分化することができます。
2019年2月に
脳梗塞に対して
幹細胞治療の有効性が
示されませんでした。
しかし
ある物質と一緒に
投与すると効果があるという
論文を見つけました。
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細胞が分化するってどういうこと?
「分化」とは
成熟して
その細胞の機能を
発揮できるということです。
神経細胞に分化できるということは
神経細胞の機能が担えるので
今回のように
脊髄損傷の患者さんの中では
損傷された神経の代わりに
幹細胞が働いたということです。
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幹細胞の治験は進んでいるの?
脊髄損傷は札幌医大で進んでいます。
すごい幹細胞治療の効果
脊髄損傷以外にも
すでに脳梗塞患者に対して
治験が進んでいました。
しかし
サンバイオ株式会社の
すすめていた臨床試験フェーズ2bで
再生細胞医薬品「SB623」の効果が得られなかった
と
2019年1月29日発表しています。
2カ月ほど前ですね。
残念です。
しかし、
こんな文献を見つけました。
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幹細胞と一緒にある阻害剤をいれる
幹細胞に加えて
「ある酵素の阻害剤」を
一緒に入れると
効果がさらに倍増する。
幹細胞治療で脳梗塞が小さくなった
Stem Cell Res Ther. 10:96 (2019).
doi: 10.1186/s13287-019-1210-4.
ある酵素とは
カルシウムが入ってくると
その刺激に応じて
タンパク質を分解する酵素です。
「カルパイン」といいます。
脳内の神経細胞に
刺激が入ると
カルシウムが細胞内に入り込み
いろいろな分子が動き始めます。
その1つが
このたんぱく分解酵素カルパインです。
阻害剤でカルパインを阻害しておくと
幹細胞の効きが
より良くなると言う文献でした。
理由として
炎症を抑えるからだそうです。
認知症はじめ
アルツハイマー病
パーキンソン病
レビー小体型認知症などにも
使えるのではないかと思います。
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まとめ
ガンに対してはガン免疫療法、
神経難病に対しては再生医療が
方向としてはあっている気がします。
ただし
神経難病の根本的な原因を
ストップするわけではないので
いつ症状が再発するか?
いつまで効果が持続するか?
京大でiPS細胞が移植されましたが、
効果を見守りましょう。
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