腸内細菌の作り出す物質が
また1つ
体を守っていることが
わかりました。
腸内細菌は
これまで食物繊維を分解して
体が必要とする短鎖脂肪酸
特に
酢酸や酪酸を作り出していることが
知られていました。
今回は
細菌が作り出す
アミノ酸が
急性腎不全において
大切な病態改善効果を
発揮しているという報告です。
Gut microbiota–derived D-serine protects against acute kidney injury
腸内細菌の作り出すD型セリンが急性腎疾患を防いでいる。
JCI Insight. 3(20) 2018.
doi: 10.1172/jci.insight.97957.
日本
金沢大学からの研究報告です
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アミノ酸にはL型とD型がある
アミノ酸の中でも
特に
D型セリンと言うアミノ酸が
今回腎臓の機能の改善をしていることが
報告されました。
ヒトの身体では
大部分は
L型アミノ酸が合成され
身体で役割を果たしています。
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腸内細菌以外にD型セリンはあるの?
このD型セリンと言うのは
腸内細菌が作り出しているばかりでなく
発酵食品の中にも
多く含まれていることが知られています。
D型セリンを含め
D型のアミノ酸は
チーズやヨーグルトに加え
日本古来の発酵食品である
納豆や味噌
醤油、漬物などにも多く含まれています。
つまり
D型アミノ酸は
腸内環境を維持していることに加え
腎臓保護し免疫系にも
関わっているということです。
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腎不全ではD型セリン量がたくさん増える
図では
1番下のガット(腸)から
D型セリンが産生、分泌されます。
そして
血液中を流れ
図で示す1番上の腎臓のところに到着します。
通常であれば
D型セリンは
分解酵素で分解されます。
一方
腎臓に機能不全がある場合には
D型セリンが腎臓の保護に
働くと言うことです。
通常
D型セリンの分解酵素が働き
D型セリンが分解されるのですが
分解酵素が抑えられることにより
D型セリンの分解も抑えられます。
さらに
体内で作られる
L型セリンを
D型セリンに変換する酵素も働き
さらに
D型セリンを増やすと言う方向に働きます。
こうして
通常よりも量の増えたD型セリンは
腎臓の機能を回復すべく
体内で働いていると言うことです。
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腎臓だけなのか?
具体的に
どのようにして
D型セリンが腎臓が機能回復するのかは
まだわかっていません。
今回は
腎臓、
特に急性の腎不全に対しての研究結果でした。
このような緊急時に
D型セリン保護的に働くと言うのは
「腎臓」に限ったことではないと思います。
神経難病やガンなどの病的状態での
D型セリンの役割も
徐々に明らかになってくると思われます。
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まとめとして
腸内細菌が作り出すアミノ酸の1つが
急性腎不全を防いでいると言う報告でした。
今回の研究成果の応用として
D型セリンを摂取すると
病態を改善する可能性が示唆されました。
D型セリンのサプリは
もちろんのこと
このサイトとしては
天然の成分の
D型セリンを多く含む
発酵食品をこれまで通り
ドンドンと推奨していこうと思います。
天然糖と食物繊維も
発酵食品と同じくらい
腸内環境に大切です。
今日も最後まで読んで頂き
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