北海道大学の研究グループが、
光免疫療法のメカニズムを解明しました。
やはり
光免疫療法の細胞障害は
これまでとまったく異なる
新しいメカニズムでした。
今後、さらになるがん治療にも
応用される可能性があります。
すでに名前も付けちゃいました。
(^-^) 目次をみてね。
光免疫療法メカニズム解明のためのチームは?
北海道大学の
(小川美香子博士ら)と
アメリカの国立がん研究所、
島津製作所、
名古屋大学との共同研究です。
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光免疫療法でどうして
ガン細胞が破裂するの?
光免疫療法では
抗体にIR700という
光感受性物質をくっつけます。
抗体は
がんに特異的に
結合するためです。
一方、
光感受性物質は
赤外線を受けて
ガン細胞の膜にダメージを与えるためです。
今回の報告では
光感受性物質が
赤外線を受けてから起こる
「化学構造変化」に着目しました。
抗体-抗原―光感受性物質の複合体が
油になじみやすい構造に変化するのです。
細胞膜は油でできています。
油どうしは
くっつきやすい性質があります。
シャボン玉を想像すると
わかりやすいかもしれません。
シャボン玉とシャボン玉を
くっつけると
2つのシャボン玉が
1つの
大きなシャボン玉に
一瞬で変わるでしょ。
シャボン玉と
同じ感覚です。
油でできた「細胞膜」と
油になじみやすくなった
「抗体-抗原―光感受性物質の複合体」が
つっくき、
細胞膜の構造が変化します。
その隙間から
細胞外からの水分子が
細胞内へ流入するのです。
すると
細胞内は
ドンドンと水分量が多くなり
バーンと破裂してしまうのです。
光免疫療法で細胞が破裂するメカニズム
北海道大学より引用
図でみてみると、
抗体-抗原―光感受性物質の複合体が
膜にくっつきます。
膜が構造上変化を起こします。
そして
その部分の細胞膜に変形が生じ
そこから水が流入し
細胞が破裂してしまうということです。
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わかったからなにかに使えるの?
今回報告された細胞障害メカニズムは
今までのガン化学治療などで使われている
メカニズムとは全く違う新しいものです。
光免疫療法では
抗体-抗原―光感受性物質の複合体を
つかっていますが、
もっと小さい複合体を使うと
より光免疫療法の感受性が
高まる可能性があります。
抗体-抗原―光感受性物質の複合体の中の
「抗体」は
身体で自然に細胞が作り出す分子です。
抗体は身体の隅々にまで
毛細血管・リンパ管経由で運ばれ、
外敵にくっつき
身体を守っています。
ただ、
抗体は
アミノ酸が数百個つながった
比較的大きな分子です。
さらに
この分子が
複数組み合わさって
「抗体」となっています。
「ガン細胞特異的」と
「細胞膜の変形」を
満たす複合体ができれば
大きさは小さければそれだけ
身体中をめぐり
ガン細胞と出会う可能性が高まります。
ガンが完治する可能性が
大幅にアップするということです。
その一つが
以前紹介した「ミニ抗体」を利用した方法は
その先駆けですね。
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光じゃなくてもいいかも
光免疫療法で
細胞(ガン細胞)が
どうして障害されるのかが
わかってきました。
全く新しい光化学反応を
用いたがん細胞の障害のメカニズムが
わかったことで
いろいろなことに応用できます。
工夫をするところも
見えてきました。
ポイントは2つです。
1
ガン細胞特異的にくっつけば
「抗体」ではなくても良い。
2
ガン細胞の膜構造を
変化させれれば「光感受性物質」でなくても良い。
将来的には
光感受性物質ではなくても
身体に届きやすい
音や波動みたいな
物質でもいいということです。
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波動免疫療法の開発
今回の光免疫療法メカニズムの解明から
光免疫療法の欠点の一つ
「光を照射できない部分の
ガン細胞はたたけない」を
克服することができます。
将来的に
光免疫療法が
もっと効果の高い
「波動免疫療法」に代わると思います。
「波動」とか聞くと少し怪しい印象がありますが、
エビデンスもしっかりとした
免疫療法となるでしょう。
今日も最後まで読んで頂き
ありがとうございました。
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