アルツハイマー病に対して
現在、
臨床試験(治験)を募集しています。
この抗体医薬は
2014年に
一度
効果が思わしくなかったために
却下されました。
しかし
新たな2つの新発見を得て、
対象者と投与量を変えて
再チャレンジです。
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クレネズマブ(Crenezumab)は
抗体医薬です。
現在、
最終段階(phase 3)の
臨床治験を募集しています。
2017年5月27日より開始。
全世界から750人。
年齢は
50歳から85歳の方が対象です。
今回の治験の対象者は
軽度なアルツハイマー病で
容量を60 mg /kgに設定しています。
1ヵ月に一回
静脈注射を行い、
約2年間これを続けます。
そして、
最終投与から
1年後に
認知症の検査を行います。
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2014年に
クレネズマブは
軽度から中等度のアルツハイマー病患者
431例を対象として
治験を行いました。
しかし
第2相試験において、
プラセボと比べて
認知機能の改善効果を
示すことができず
治験を中止しました。
(ロシュによる発表)
その後、
新しく2つの事実が判明したため
再度、臨床試験に踏み切ったのです。
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1つ目は、
2016年に
クレネズマブが
アミロイドベータのオリゴマーに
優先的に結合することが
報告されたのです。
Structure of Crenezumab Complex with Aβ Shows Loss of β-Hairpin.
Scientific Reports 6, Article number: 39374 (2016)
doi:10.1038/srep39374
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老人斑の主要構成成分である
アミロイドベータには
大きく二種類あります。
既に毒性がないアミロイドベータと
細胞毒性を有するアミロイドベータです。
特に、
毒性を有するアミロイドベータの
特徴としては
バーッと真っ黒に
広がって見えることです。
これをオリゴマーと呼んでいます。
(以下の赤矢印の箇所)
アルツハイマー病の患者の脳から
タンパク質を抽出し、
オリゴマー抗体で検出。
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クレネズマブは
より毒性が強いとされている
オリゴマーと結合して
オリゴマーを除去することが
できるのです。
この点、
アデュカヌマブも
オリゴマーと強い親和性を有するために
アルツハイマー病に効果が高いはずなのです。
現在、
アデュカヌマブの最終段階の治験が
有望視されている理由です。
さらに最近
PMN310が
オリゴマー特異抗体として
カナダの会社から開発されました。
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再度
クレネズマブの
臨床試験に踏み切った
2つ目の理由は、
前回の治験から得られた
結果によるものです。
前回の治験において
一番投与量の多かった群では
認知機能の改善効果が
認められていたのです。
そのため
今回は抗体の投与量を
60 mg /kgと設定しています。
さらに
対象者を
比較的アルツハイマー病の
軽度な方に絞っています。
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治験に関するメールでの
問い合わせ先は以下。
「中外製薬株式会社」
問合せ部署名: 臨床試験窓口
連絡先: clinical-trials@chugai-pharm.co.jp
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抗体医薬の副作用として
脳浮腫や脳の炎症があります。
クレネズマブは
これらの副作用を極力抑えるために
ヒト型イムノグロブリンになっています。
製造会社はジェネンテック inc (Genentech inc.) 。
アメリカにカリフォルニアに
本社を置く会社です。
上述したように
全世界から750人。
年齢は50歳から85歳の方が対象です。
さらに条件が付いているかもしれません。
主治医と相談の上、
検討してください。
今日の記事はここまで。
みそしる一押しお願いします。
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