「慢性炎症」が認知症を引き起こす。
「炎症」とは
熱、口内炎や化膿した時にみられます。
通常炎症は「急性」です。
しかし最近
じわじわと身体をむしばむ
炎症があることがわかってきました。
これが
「慢性的」に起こる
炎症で「慢性炎症」
さらに驚くことに
慢性的な炎症を抑えると
認知症の治療や予防にもなるというのです。
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順にみていきましょう。
炎症には
「急性」と「慢性」があります。
「急性」炎症は
痛い
ヒリヒリする、
熱は上がる
とかなり気になります。
通常の炎症とは
この急性のことです。
一方、
「慢性」炎症は
気づかぬうちに
じわりじわりと
体を蝕んでいます。
これまで
あまり慢性炎症という言葉自体が
ありませんでした。
最新の研究が
慢性炎症と認知症の関係に
焦点をあて始めました。
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英語では炎症は
inflammation です。
In-[Flame]-ationから
炎が燃え盛っている様子が
語源だと伺えます。
最新の研究では
これまで気づかなかった
慢性炎症と認知症の関係に
関する重大な証拠が
ゴロゴロと出てきました。
この新事実を生かせば
現在の医療技術では治せない
アルツハイマー病を治療し、
さらに予防できる可能性があります。
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慢性炎症の指標は何でしょう?
炎症を引き起こす物質の一つは
リポポリサッカライド
または
リポポリサッカリド
英語ではlipopolysaccharide
略してLPSです。
LPSとは難しい言い方をすると
グラム陰性菌の細胞壁外膜を
構成する成分の一つです。
簡単にいうと
LPSは
ばい菌の体の一部です。
脂と糖質からできています。
このLPSの血漿中の濃度を
アメリカ・カリフォルニア大学の
グループが計測しました。
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驚いたことに
認知症の方の血漿中には
健常人より3倍ものLPSがあったのです。
具体的には
健常者18人のLPS濃度の
平均値は21 ± 6 pg/mでした。
一方、
アルツハイマー病の方18人の
平均値は61 ± 42 pg/mlでした。
つまり
アルツハイマー病の方では
約3倍もLPSの値が高いのです。
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ちなみに
グラフ中「sALS」とは
孤発性の筋萎縮性側索硬化症です。
筋萎縮性側索硬化症は
ルーゲーリック病とも言います。
筋萎縮性側索硬化症の患者さん23人の
LPS濃度の平均値は43 ± 18 pg/mlでした。
健常人の約2倍です。
このデータは
以下の論文からの引用です。
Circulating endotoxin and systemic immune activation
in sporadic Amyotrophic Lateral Sclerosis (sALS)
J Neuroimmunol. 2009 Jan 3; 206(1-2): 121–124.から引用
それって アルツハイマー病 だからじゃないの?
(ながくなったので続きます。)
この事実を紹介していた本は
「腸の力」であなたは変わるです。
著者はデイヴィッド・パールマター
David Perlmutter, MD
フロリダ在住の神経科医です。
彼の前作は
「いつものパン」があなたをこ〇す」
という本です。
これまで20か国で翻訳され
ベストセラーになっている本です。
(ちなみに英語のタイトルは
Grain Brainです。)
おすすめの本に載せました。
今日の記事はここまで。
みそしる一押しお願いします。
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