油は身体や細胞にとって必須です。
油脂中の二重結合が多いものは
酸素と結合しやすく、劣化が起こりやすい。
だから
エゴマ油や亜麻仁油を野菜炒めには使ってはいけません。
一方、サラダ油(のオメガ6系の不飽和脂肪酸)
を繰り返し使っていると
副産物として
ヒドロキシノネナール[4-Hydroxy-2-nonenal (4-HNE)]が発生し
脂質の多い脳や神経細胞への影響は大きいです。
何回ぐらいまでなら油は大丈夫?
熱した時間や温度にもよるので
3つの状態で判断しましょう。
見た目
匂い
けむり
見た目は茶色くなり、匂いがして来たら
もうダメです。
特に180度ぐらいで
煙が出ている油はすでに古いのでダメです。
ヒドロキシノネナールはどうして身体にわるいの?
現在までにメタボへの影響はよく言われています。
ヒドロキシノネナールは
肥満の方の血液中や筋肉で増加することが確認されています。
また2型糖尿病の膵臓のβ細胞でもヒドロキシノネナールの蓄積が確認されています。
ヒドロキシノネナールが怖いところは
リン脂質、タンパク質や核酸にがっちりと結合することです。
そして、とれないのです。
このことが生体や細胞に
様々な影響を及ぼします。
ヒドロキシノネナールがインシュリンの感知する部分に
がっしりと結合してしまうために
インシュリン抵抗性を引き起こしてしまいます。
つまりヒドロキシノネナールが
2型糖尿病の病態に直接関係しています。
同じことが脳内でもおこります。
以下は脳の神経細胞への影響を見た実験です。
酸化した油や
ヒドロキシノネナールは神経細胞に毒なの?
正常なマウスの神経細胞を使っています。
その結果として
ヒドロキシノネナールは
神経細胞内のオートファジーを阻害します。
分解工場であるリソソーム内の酸性度が上がり、
内容物を分解できなくなるのです。
つまり
ヒドロキシノネナールは
神経細胞内の分解機構を障害することで
徐々に異常な蓄積物質が増え、
神経細胞を弱らせていくと考えられます。
J Neurochem. 2017 Jan 17. doi: 10.1111/jnc.13957.
Early Involvement of Lysosome Dysfunction in the Degeneration of Cerebral Cortical Neurons Caused by the Lipid Peroxidation Product 4-Hydroxynonenal..
認知症を引き起こすアルツハイマー病や
レビー小体型認知症では
異常な蓄積物質が神経細胞にたまってきています。
酸化した油、とくにヒドロキシノネナールの
摂取量を低くおさえることが大切です。
そのためにも
オメガ6系の油はなるべくくりかえしつかわない。
オメガ3系の油は新鮮な状態で
そのままいただきましょう。
記事ここまで)
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