最終更新日: 2020.09.6

幹細胞治療は脊髄損傷以外の病気でも治験は進んでいるの?

間葉系幹細胞 (以下幹細胞) は、
いってみれば
細胞の赤ちゃんです。
いろいろな細胞に
将来なれる可能性を秘めています。

実際に
幹細胞の培養条件を変えると
脂肪細胞、
軟骨細胞、
骨芽細胞、
筋細胞などに分化できます。

さらに
β膵島細胞、
肝細胞や神経細胞にも
分化することができます。

2019年2月に
脳梗塞に対して
幹細胞治療の有効性が
示されませんでした。

しかし
ある物質と一緒に
投与すると効果があるという
論文を見つけました。



細胞が分化するってどういうこと?

「分化」とは
成熟して
その細胞の機能を
発揮できるということ
です。

神経細胞に分化できるということは
神経細胞の機能が担えるので
今回のように
脊髄損傷の患者さんの中では
損傷された神経の代わりに
幹細胞が働いたということです。



幹細胞の治験は進んでいるの?

脊髄損傷は札幌医大で進んでいます。
すごい幹細胞治療の効果

脊髄損傷以外にも
すでに脳梗塞患者に対して
治験が進んでいました。

しかし
サンバイオ株式会社の
すすめていた臨床試験フェーズ2bで
再生細胞医薬品「SB623」の効果が得られなかった

2019年1月29日発表しています。

サンバイオ株式会社大日本住友製薬株式会社

2カ月ほど前ですね。
残念です。
しかし、
こんな文献を見つけました。



幹細胞と一緒にある阻害剤をいれる

幹細胞に加えて
「ある酵素の阻害剤」を
一緒に入れると
効果がさらに倍増する。

幹細胞治療で脳梗塞が小さくなった
Stem Cell Res Ther. 10:96 (2019).
doi: 10.1186/s13287-019-1210-4.

ある酵素とは
カルシウムが入ってくると
その刺激に応じて
タンパク質を分解する酵素です。
「カルパイン」といいます。

脳内の神経細胞に
刺激が入ると
カルシウムが細胞内に入り込み
いろいろな分子が動き始めます。

その1つが
このたんぱく分解酵素カルパインです。

阻害剤でカルパインを阻害しておくと
幹細胞の効きが
より良くなると言う文献でした。

理由として
炎症を抑えるからだそうです。

認知症はじめ
アルツハイマー病
パーキンソン病
レビー小体型認知症などにも
使えるのではないかと思います。



まとめ

ガンに対してはガン免疫療法、
神経難病に対しては再生医療が
方向としてはあっている気がします。

ただし
神経難病の根本的な原因を
ストップするわけではないので
いつ症状が再発するか?
いつまで効果が持続するか?

京大でiPS細胞が移植されましたが、
効果を見守りましょう。



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